1年目 | 講師 | ||
---|---|---|---|
2年目 | 専任 講師 |
副担任 | |
3年目 | 担任 | ICT導入プロジェクト メンバー |
|
4年目 | 専任 教諭 |
||
5年目 | |||
6年目 | 夢教育推進部 部長代理 | ||
7年目 | 主任 | グローバル高校 統括学年主任 |
学生時代、教員になろうとは思っていませんでした。学校というものが苦手で、いわゆる不登校でした。そして、就職活動が始まる大学3年生となり、周囲が髪を黒く染めなおし、スーツで授業に出てくる様子を見て、初めて「自分はなぜ働くか」を考えました。当然最初に出てくる答えは「お金のため」です。もちろん、生きるためにはお金が必要です。では、自分はなぜ生きているのでしょうか。その時に初めて自分の人生というものを振り返ってみました。小学生の頃に中学受験をして、都内にある大学付属の私学に入りました。中学1年次は欠席せず通っていましたが、2年の途中から学校に足が向かなくなりました。特に理由はなく、ただ学校に行こうとすると気持ちが悪くなり、玄関で靴を履き替えようとして何時間もしゃがんでいるなんてこともありました。
3年になり、「成績次第では高校には上がれない」と言われていましたが、結局テストすら受けないこともあり、3学期に「卒業はできるけど付属の高校には上がれない。他の学校を探すように」と言われました。そんな時期に学校を探したところで、大半の学校は入試を終えており、残っているのは人数調整のために三次募集や四次募集をしている学校ばかりでした。その中に郁文館国際高校(現グローバル高校)もありました。当時はまだ留学制度のない学校で、ちょうどその翌年から1年留学を始めることが決まっていましたが、留学実績もまだなかったため、生徒が22人しかいませんでした。
高校進学後はますます学校から足が遠のいていました。ただ、その時の担任にはとてもお世話になりました。入学前から「君の担任になる〇〇(名前)です」と電話があり、休めば毎日電話がきました。そして、テスト前になると電話口で授業をしてくれました。先ほど述べたような経緯で入学したものですから、他のクラスメイトと違って留学をしたいと思っていたわけでもなく、最初はモチベーションが上がりませんでした。しかし、次第に「この先生のために頑張ってみるか」と思うようになりました。正直、担任が別人だったら高校も卒業せず、大学にも行っていなかったでしょう。
「なぜ生きているか」と考えた時、「自分が生きていた跡を残したい」という想いがありました。自分が死んだ後の世界を想像した時に、誰も自分のことを知らず、自分が生きていた影響が一切残っていない世界だったとしたら、自分が今生きている意味はなんなんだろう、と考えました。このような考えと、先ほど述べた高校生活が重なり、「誰かの人生に影響を与える仕事がしたい」と思うようになりました。そのためには、まだ人生観が固まる前の若者とたくさん話ができる環境に身を置く必要があると考えました。それを実現するための道が教員でした。在籍していた大学は教職課程のない学部だったこともあり、大学卒業後、通信制の大学へもう2年通い免許を取り、郁文館で講師生活をスタートさせました。
郁文館には夢カウンセリングという定期的な面談があり、夢合宿という宿泊合宿では夜まで生徒と向き合うことができます。グローバル高校では海外留学中の生徒のもとを訪ね、帰国後の進路や卒業後の人生についてたくさん話をします。留学中に自分自身と向き合っている生徒たちは、我々大人が思っている以上に人生のことを真剣に考えています。彼らとの対話を通じ、教員自身も一緒に成長していると実感できる機会は多いです。一般的に、同じことを繰り返しになりがちな教師という仕事において、郁文館では、刺激のある教員生活を送ることができています。
郁文館では、夢について話す機会が多くあります。たくさんの生徒は、最初に「○○の仕事に就くこと」という夢を持ちます。果たして、その仕事に就いた瞬間がゴールなのでしょうか。私にとって仕事とは「自己実現の場」、つまり、やりたいことができ、なりたい自分になれる場です。だから、仕事につくのは、あくまでスタートだと思っています。今では学年主任となり、個別のクラスだけでなく、学年全体を見る立場になりました。そのため、個別に生徒と向かい合って話す機会は、担任時と比べて減ってきていますが、自分が関わることのできる生徒の数が増えたことに喜びを感じていますし、この子たちがどんな大人になるのか、どんな人生を歩むのかを考えるととてもワクワクしています。
今教員を目指している方々にも、是非どんな教員になりたいのかを考えてみてほしいです。なぜ教員になりたいのか、教員になってから何をやりたいのか、教員になることがゴールではなく、なってからの自分をイメージしてみてください。そのイメージの中で、自身が一番成長できる場が郁文館だと感じてもらえるのならば、是非一緒に働きましょう!!