入職前 | 結婚・出産・子育て 海外生活 |
1年目 | 非常勤講師 |
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〜 | ||
13年目 | ||
14年目 | 専任教諭 | 担任 |
15年目 | ||
16年目 | ||
17年目 | ||
18年目 | ||
19年目 | ||
20年目 | 芸術科 主任 | |
21年目 | ||
22年目 | ||
23年目 | ||
24年目 | リベラルアーツ科 主任 |
私は元々、教員を目指していた訳ではありませんでした。高校時代は理系、大学は法学部で、卒業後は大手電気メーカーのSEとして働いていました。当時はまだ個人向けPCなどほとんど無い時代でしたので、プログラムも紙に書く時代でした。その後、結婚・出産・子育てと専業主婦としての生活を送っていましたが、家族の仕事の都合で、カナダやオーストラリアなどでも生活をしていました。この異国での生活経験は、後の郁文館の教員経験に大いに役立ちましたが、当時はそんなことを全く考えていませんでした。
私が教員になろうと思ったのは、長女が中学生になったときです。専業主婦の期間が長かったため、社会感覚が希薄なっている自分に気づきました。思春期を迎える子どもにとっても、母親の私が社会的な視点でものごとを考えることが必要だと感じました。仕事にはブランクがあったため、自分の経験と資格を最大限に活かせる場所を考えたところ、縁あって郁文館で社会科の教員としてのセカンドステージが始まりました。
元々は社会科の教員でしたが、いわゆる大学受験のための、決まったことを効率よく教えるという当時の教育のスタンダードに、違和感を感じていました。その後、アクティブラーニングを取り入れた授業を創りたいとの思いから家庭科を担当することにしました。とはいっても、当時はアクティブラーニングなんていう言葉はなかったのですが。子どもにとって、学ぶって楽しいと思ってもらえるような工夫を重ねてきました。
現在、私は郁文館で、大きく2つの事に挑戦しています。1つ目は、グローバル教育実践の強化です。私は1年間の留学プログラムがあるグローバル高校の担任を務めています。郁文館の留学プログラムは、単に語学を習得することが目的ではなく、「自立」をテーマに人間としての成長を重要視しています。ゆえに、私たち教員には、単なる学力の向上のサポートのみならず、子どもたちのメンターとしての役割が大切になってきます。生徒たちと同じ目線に立ち、悩みを共有することを意識しながら、サポートをしています。
2つ目は、SDGs教育を根づかせることです。郁文館は「SDGs教育日本一」を掲げています。SDGs教育は、単に知識を教えるだけではありません。それだけでは、その意味合いなどの中身が、実感として伝わりません。テストが終わったらすぐに忘れられていきます。それゆえ、調べ学習(調査)や実践活動を通じて、理解を深めていくことが大切だと思います。家庭科は「生活を心地よく営むための知識と技術を身につける」教科ですが、郁文館では世界市民としての観点から生活を見つめ、教科横断型のアクティブラーニングで学習を進めています。常に子どもたちの興味関心にアンテナを張り、それを深化させるためのサポートを考えています。そういう意味では、皆さんが受けてきた家庭科の授業とは、ちょっと違うかも知れませんね。生徒達は、しっかり学んでくれているように思います。
子どもたちの柔軟な発想に学ぶことも多いです。グローバル高校には1年と3年が全員参加する探究学習プログラムとして「協働ゼミ」という授業があります。このゼミ活動の一つ「地域創生ゼミ」では、過疎の村の交流人口を増やす活動をしています。参加生徒それぞれが研究テーマを持っているのですが、中には地方と都市のストレスの違いを測定し、健康ツーリズムを提案できないかと企画し、提案活動をしている、大学生顔負けの発想と行動力を持った生徒もいます。教師である私自身が、そういった生徒から知的な刺激をもらい、負けじと勉強し、生徒と議論を重ねる。生徒も負けじともっと勉強する。このお互いの本気が、成長を促進させます。私たち教員が常に成長を意識し行動することで、子どもたちの可能性は大きく広がると思います。
郁文館は、教職員と子供たちの両者が成長できる学校です。教える楽しみと新しい事へ挑戦ができる環境があると思います。私は、世の中のこと全てが教育のテーマになると思っています。教員それぞれが各教科における専門領域を持っていますが、より多くのテーマを子どもたちへ伝えて行く為に、多種多様な仲間がいればと思っています。
皆さんの教育に対する思いを私たちと一緒に育てていきませんか。想いを共有できる仲間をぜひお待ちしております。